SCEの目指すはいかにハードを売るかではなく、いかにユーザーが継続プレイしてくれるか。
河野社長のインタビューがSCEの現状を伝える
非常に面白いインタビューだ。
次世代機発売に向けて! 河野弘・SCEJAプレジデントに聞く―単なるPS4への序章ではない? SCEJAメンバーシップサービスを強化中略
河野: たとえば、ハードが毎週何台売れたとか。ソフトが累計で何本売れたとか。
ゲームビジネスでは販売数量が重んじられてきました。2万台売れたとして も、同時期に2万人がゲームから離れてしまったら市場が大きくなったことにはなりません。私たちはPSNを運営しています。ネットワークビジネスも同様 で、トータルアカウント数を増やすだけで業界全体が活性化することはありません。アクティブであること。日常的にハードを起動して、ソフトを遊んでいただ ける機会がどれだけあるのか?
モノの販売量の単純比較ではなくて、アクティブユーザーを増やすことに力を注ぐべきだと考えています。中略
―――アクティブユーザーを増やすための方針はどのようなものですか?河野: 数字的なことを先にお話すると、一度ゲームを遊んでくれた人の継続率を高めなくてはいけません。せっかくお気に入りの1本を遊んでいただいたの に、続いてゲームをしなかった、という状況をなくしていきたい。私が継続率にこだわる理由です。では、どうすれば継続率が上がるか。それはファンの方々に 利便性やメリットを提供することにつきます。その具体的な方法のひとつとして、今年の6月からPS Plusのサービスのうち、PlayStation Storeで配信中のコンテンツから選択されたゲームを、回数や時間を気にせず遊べる「フリープレイ」をさらに充実させてきました。
中略
―――ゲームソフトの消費のしかたは定額制が主流になるのでしょうか?河野:
略
DLC(ダウンロードコンテンツ)の売り上げが急拡大するなど、今までのパッケージソフト販売とは違っ た消費スタイルが広がっているのは確かです。しかしながら、全体の傾向を見て楽観するつもりはありません。PS Plusの利用料金を払っていただくからには、それに見合うサービスをしないと普及しないでしょう。
生まれてから3年目に入ったPS Plusを、今、改めて充実させたのは、ゲームファン、プレイステーションのファンと私たちの間で新しい関係をつくるための決意表明でもあるのです。http://www.inside-games.jp/article/2013/08/09/69407.html
あの任天堂ですらハードを逆ざや販売する時代、本体普及数はそのままビジネスの規模とイコールではないという主張。
販売数が伸び悩むPSVitaのアクティブが異常に高い事がこの発言に結びついている事が想像される。
ただ、この主張も一得一失といったところだ。
利益を得るためのビジネスとしてはアクティブ率の高いハードの構築は正しいし、反面で販売数の伸びがなければユーザーの裾野を広げることは困難だし、かつて多数存在した数百万本規模の巨大ヒットとそれを目指す大作が生まれない。
ライバルの任天堂が3DSで真逆の状況にある事も興味深い。
本体普及で圧倒的シェアを誇りつつ、ライト層が多数を占め、他社ほどガッツリソフトを買うユーザーが少ない印象だ。
ファーストタイトルに強大なIPを複数保有するがサードのタイトルがヒットしにくい。
鉄拳の原田氏がかつて、ハード統合についての理想を語っていたが、2社のハードが結びつく未来はあるのだろうか?
反する2社の状況を再確認した時にふと思う。
鉄拳・原田氏: コンソール3社が一つのコンソールを作ったらいい
http://ameblo.jp/seek202/entry-11323751262.html現行機・旧世代機のタイレシオ 2012年12月までの累計
(PS系のハードは2006年度からの累計)
機種 | ソフトウェア | ハードウェア | タイレシオ |
Wii U | 1,169 | 306 | 3.8 |
3DS | 8,499 | 2,984 | 2.8 |
PS3 | 71,820 | 7,700 | 9.3 |
PSP(+Vita) | 30,690 | 6,790 | 4.5 |
| | | |
Wii | 86,353 | 9,938 | 8.7 |
GC | 20,857 | 2,174 | 9.6 |
NDS | 93,055 | 15,367 | 6.1 |
GBA | 37,742 | 8,151 | 4.6 |
PS2 | 49,100 | 5,420 | 9.1 |
(単位:万本) 引用:
SCE会社概要 任天堂ハードソフト販売 BEYOND : Two Souls (初回生産限定版) (初回封入特典 追加シーン・オリジナルサウンドトラックなど豪華ダウンロードコンテンツ 同梱)ソニー・コンピュータエンタテインメント
プラットフォーム: PlayStation 3
2013-10-17
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