米任天堂社長が語る任天堂のオンライン戦略


ネット接続やデジタル販売の重要性を、任天堂は充分理解しているとFils-Aime氏。

Reggie Fils-Aime: 任天堂から見ると、適切なインフラが必要だった。デジタルの観点から、適切なアプローチをする必要があったんだ。それをしっかり形にする能力を身に付ける必要もあった。3DSから始まり、Wii Uで新たなレベルに達したデジタルを、我々は上手くやっていると言えるだろう。消費者は財布で投票してくれている。『どうぶつの森』のようなゲームは、セールスの30％がデジタル版であり、消費者はデジタル・コンテンツの恩恵に気付き始めている。デジタルとパッケージの両方で販売されている製品だけでな く、独立系デベロッパーによるゲームから、我々がデジタルで復活させたコンテンツに至る、極めて強力なデジタル・ゲームのライブラリーに関しても同様だ。 我々はデジタル空間における極めて強力なビジネスを築き上げているところだ。

デジタル販売の重要性を理解しながら、Wii Uのハードドライブが最大で32GBしかない点について、Fils-Aime氏は次のように説明する。

Reggie Fils-Aime: 消費者に価値を提供することが重要だと考えている。メモリというのは安くなるものだろう？毎分、毎日安くなっている。120GBのメモリを搭載しているというだけで、消費者を高価格帯に縛ってしまう理由はないだろう。我々の考えとしては、充分なメモリを搭載したシステムを販売した上で、デジタル・ダウンロードが好きでコンテンツをダウンロードし続けたいユーザーには、個別に外部ハードドライブを購入してもらうということだ。半年前よりもかなり安価になっているから、消費者にとってはお得なはずだ。ライバル社とは異なる考え方だが、私に言わせれば、メモリのコストが下がり続けていることを考慮すれば、我々の考え方の方がはるかに消費者寄りだということ だ。


http://www.choke-point.com/?p=14653
元記事 http://www.ign.com/

確かに現在のWiiUにHDDを搭載した場合にたとえば定価が4千円上昇すれば3万円/3.5万円になり、他社ハードとの競争力は失われる。
ダウンロード販売の重要性は認識しながらも、HDDを搭載できなかった苦しい胸の内が察せられる。
相反するように見えるレジー氏の発言だが、京都の意思を汲み取った内容でもある。


現在販売面で成功しているハードPS3/3DSには汎用の内部ストレージが完備されているのも皮肉な話だ。
PSVitaのようやくgamescomで値下げ発表したメモリーカードも同様で、Vita普及の妨げのひとつだろう。