ゲーム機に限らず製品が売れる要因は何かをエース経済研究所 安田秀樹氏が分析。
以下概要
・ゲーム機発売2週間の(国内市場の)実売台数を重視したのは成功要因の特定が困難だった為
・検証が不十分ながら上記に代わる新しい成功基準を提示
(1)形状が前世代,他社機と違うこと
(2)遊んでいる姿(プレイスタイル)に違和感がないこと
・新基準から予想されるSwitchの将来
(1)Switchは爆発的に普及
(2)Switchのマニア向けタイトルもヒット
(3)PS4とSwitchの攻守が年末商戦以降,顕著に逆転
(4)PSVRは販売が低迷
(5)Xbox One Xの販売もおそらく低迷
●過去の定説を検証
・ゲーム機の成否を決定づけるのは任天堂 故山内氏の3条件のうち以下2つと「2.5万円の価格」
(1)ゲーム機の発売をクリスマス商戦に間に合わせるべき
(2)ゲームソフトで遊ぶために,ハードは嫌々買うもの
・しかしこの3条件は必ずしも正しくない
・「年末発売」は迷信。PS2は3月発売
(注:PS2は米欧市場ではホリデーシーズン発売)
・「ソフトの為のハード」も同様。Switchのロンチタイトルは少なく、PSVitaは多かったがVitaは不振を呈す
・さらに「キラータイトルの存在」も迷信
Wiiはキラータイトルは少なかったが累計1億台の成功、一方同じようなWiiU,PSVitaは不振。FF13などを発売したPS3はWiiに追いつかなかった。
・「2.5万円であるべき」も迷信
PS2は3.98万円で発売し国内2000万台を販売し、ワンダースワンやネオジオポケットカラーは1万円を切っていたが不振だった。
http://jp.gamesindustry.biz/article/1706/17063002/
あえてフォローするなら形状変化による成功はiPhoneやウォークマンなど新しい価値をユーザーに提示できた一部の製品では起こっています。フラットで持ちやすい十字キーを知らしめたファミコンも同様の製品かもしれません。
ただ、数年単位で更新される前提のゲームハードでの形状差異必要説は足枷にもなりそうな仮説。PS4もXboxOneもタブレット型コントローラー採用のWiiUに比べて形状は売りにしていませんし。
また田下氏の記事でも触れたのですが、任天堂ファン記者の国内市場重視の前提は気になります。(
田下氏がスイッチの初動分析記事「ニンテンドースイッチは売れるのか?」)
昨今海外では携帯ゲーム機は非常に受けが悪く、Switchの欧米での伸びについては疑問も残ります。
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