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現在カプコンではゲームソフト開発において「MT Framework」という当社独自の開発エンジンを使用することで、開発の効率化やクオリティアップを実現しています。しかし、これまで運用を続けてきた結果、いくつかの問題点や限界が見えてきました。次世代機での開発を見据えた時、より複雑化するハードの性能に対応するために開発環境を根本的に見直す必要があるという結論に達し、新たなエンジンの開発に着手しました。
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社内では新エンジンの開発に躊躇する意見もありましたが、安易な道には安易な結果しか残りません。例えば「MT Framework」を改良することで、1時間の作業が30分になる。でも30分が限界なら、労力をかけても1時間を10分にする道を選択しました。
「Panta Rhei」を現行機の開発に使用することはありません。現行の据え置き機については「MT Framework」で、携帯機およびスマートフォンには「MT Framework Mobile」を使用します。
次世代据え置き機のゲーム開発において、ハードウェアのポテンシャルや表現能力を最大限に引き出すことを前提としていますが、それに加えてイテレーション(反復作業)の短縮化を高めています。ゲームを面白くするためには、パラメータの調整や遊び方の検討など、様々な試行錯誤が必要となりますが、その作業をいかに短時間で繰り返し行うことが出来るかがポイントです。
"並列化"も大きな特徴の1つです。これまでのゲームづくりは、プランナーが企画を立て、デザイナーがマップを作成する。次にキャラクターの配置などを決め、実際に遊んでみる。その結果面白くなければ、またマップを1から作り直す、というように直列的と言えるものでした。しかし、「Panta Rhei」ではこうした行程を並列化し、相互で調整しながら進行することで作業のロスを最小化することができるようになりました。
『deep down』では、流体による炎の表現に注目していただきたいです。
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流体を使用し、炎の流れをシミュレートすることで、実物に近い炎を作ることが可能になったんです。
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あと、「グローバルイルミネーション」にも注力しています。簡単に言うと、物体の色が周りの対象物に反射して映り込むことなんです