株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:松田洋祐)は、
「Project FLARE」(プロジェクト・フレア)の発表をいたしました。
本プロジェクトは、クラウドゲームにおける技術的ブレイクスルーであり、新しいゲーム体験の創出に貢献できると確信しています。当社は、本プロ ジェクトに関して、既に仏大手ゲームソフトメーカー、ユービーアイソフト社等と協力し、今後は、さらに多くの先進的なゲーム開発者やビジネスパートナーと の提携、協力を推進してまいります。
クラウドは、コンテンツ配信だけでなく、ゲームユーザーとコンテンツとの関わり方に根本的な変革をもたらします。しかしながら、これらの変革に合 致したコンテンツの開発こそが、極めて重要になってくるものと考えています。そこで我々は、多くの開発者や事業者に、クラウドの特性を最大限に活かした ゲームを普及させる機会を掴んでいただくために、クラウドゲームの技術的基礎を提供する予定です。
「Project FLARE」は、特許技術によってクラウドをユニークな構造に構築しておりこれによって処理効率が向上し、スーパーコンピュータ並みのゲーム体験が可能に なっています。ハリウッド品質の映像がリアルタイムで動作することでこれまでよりもさらに没入感が深まり、AI(人口知能)や物理演算の能力が無限になる ことで、究極のリアルとファンタジーが実現し、既存ゲームでさえも全く新しい配信が可能になることから楽しみ方が多様になる、といった新しいゲーム体験を もたらします。 当社は、「Project FLARE」の初期からのパートナーとして、ユービーアイソフト社とは緊密な関係にあります。同社のカナダ・ケベック州のスタジオで開発されている 「Arcus」の技術は、「Project FLARE」のゲームを、ユーザーやユーザーのゲーム・プラットフォームに直接ストリーミングするための新しい手法になると考えています。
ユービーアイソフト社のCEOであるイブ・ギルム氏は、以下のように述べています。
「我々とスクウェア・エニックスは、クラウドゲームがどのようにゲーム産業を牽引するというビジョンにつき共感できる部分が非常に大きい。スクウェ ア・エニックスの技術的優位とユービーアイソフトのクラウド・コンピューティングの基盤についての深い知見、今までのどれよりもアクセスに優れ、深い没入 感を演出できるゲーム体験を提供することができるだろう。」
また、株式会社スクウェア・エニックス取締役会長の和田洋一は、以下のように述べています。
「『Project FLARE』は、ゲームの新たな時代への扉を開いてくれると確信している。ゲーム産業では、技術とビジネスモデル、双方の革新がコンテンツを進化させてき た。そして、進化したコンテンツが新たなゲーム体験を産み出し、産業が成長してきた。
近年では、F2Pに代表されるビジネスモデルが全ての牽引役を担って いたが、遂に、技術面でのブレイクスルーが実現した。」
当社は、本発表に合わせたライブデモを実施いたしました。この様子は、「Project FLARE」の公式サイトにて近日公開を予定しています。「Project FLARE」の詳細情報は、今後の発表をお待ち下さい。
http://dengekionline.com/elem/000/000/745/745758/
さらに和田会長のメッセージも公開されています
クラウドゲームが拓く未来ゲーム産業は、変質しながら成長していく巨大な森のようです。
この驚異的な成長の源泉は、一体何なのでしょうか。 私は、テクノロジー、ビジネスモデル、それにコンテンツデザイン、これら各々のイノベーションが、三位一体となることで実現する強力な推進力だと考えています。
ここ数年も、これまでと変わらず市場は成長しましたが、専ら、F2Pを嚆矢とするビジネスモデルのイノベーション(お客様 が価格を決める)が牽引していたと理解しています。この画期的なビジネスモデルは、地域、端末、顧客層、全てにおいて未だ浸透余地があるため、今後も産業 拡大の推進役であり続けるでしょう。 しかしながら、技術的に大きな飛躍があったとは評価できず、結果として、コンテンツデザインは収斂の方向に向かってしまったのではないかと感じています。
我々はクラウドゲームの未来を信じています。
革新的ビジネスモデルに加え、クラウドゲームシステムという画期的なテクノロジーが梃子となることで、全く新しいゲーム体験が産み出されることでしょう。このことは、ゲーム市場のより一層の飛躍に繋がります。 さらに、クラウドゲームは、ゲーム市場の生態系を根本的に変えます。 全く新しいゲーム体験を提供するだけでなく、マーケティング、開発、ファイナンス、全てに革命をもたらします。 まさに、ゲーム市場におけるネットワーク時代の総決算がクラウドゲームなのです。
クラウドゲームは今ようやく始まろうとしています。
我々は、この巨大なチャンスを掴むため、まずは中核となる技術の研究から着手しました。 そのR&Dを担ったのが「プロジェクト・フレア」です。 プロジェクトの成果によりブレイクスルーが実感できたため、今から、この技術を拡張し、事業化し、コンテンツを開発していきたいと考えました。
しかしながら、歴史の大きな転換のためには、我々だけでは力が足りません。 このビジョンに賛同いただける方、共に未来を切り拓こうではありませんか。 皆様方とのコラボレーションを心から楽しみにしています。
株式会社 スクウェア・エニックス
取締役会長 和田 洋一
http://www.jp.square-enix.com/flare/jp/
発表内容を見るにクラウド技術を使ったF2Pサービスの拡充を目指している模様。
プラットフォームを選ばない技術が浸透すればソフトやサービスの質とコントローラーの重要性が高まりそうです。
クラウドはゲーム変革の要になるのか、未来を想像させる発表です。