2016年度第3四半期決算説明会 質疑応答が公開
以下概略
Q1:ポケモンサンムーンのヒットにポケモンGOが影響している
今後スマホとの連携の計画は? またスマホタイトルのリリース頻度は?
君島:年に2-3本程度を予定
高橋:スマホは子供にも接しやすいデバイス。専用機と相乗効果を狙う
宮本:手応えを感じ重要性を再認識も、専用機が最重要ビジネスと認識
Q2:スイッチの最優先課題は?
高橋:「持ち出せる据置機」の実現。発表後の評判も良好
宮本:若手開発者の企画と任天堂らしいユニークなものつくり
竹田:「ハイパフォーマンス・ローパワー」を携帯/据置で実現
Q3:WiiUソフト不足の教訓からスイッチの評価を説明してほしい
高橋:UEやUnityなど社外エンジン対応を重視、中小開発会社でも早期のソフト供給を実現
宮本:据置と携帯のソフト開発を統合、同じ環境で開発が可能になった
PC開発から1年以内に移植できる開発環境、社内でもUE等の習得をし技術が向上
竹田:Nividiaとの共同開発は意義があった
Q4:スイッチの3DSとの住み分けは? また次世代携帯機の意味は
君島:棲み分けは形状/重量/価格の面で当面可能と予想。携帯専用機の開発も引き続き検討
高橋:3DSはソフト開発を継続。次世代携帯機は検討中
Q5:DeNAとの業務提携は続けるか またマリオをスマホ向けに投入するか
君島:DeNAとは他社との協力も否定はしないが続ける
高橋:マリオ投入は可能性は否定しないが「来期必ず」ではない
宮本:スマホアプリは短期開発が可能で都度のアイディア等で可能性はある
Q6:スイッチの定額課金に方向性について またオンライン対戦の方向性について
君島:安定的な収益構造構築のためIP活用を多方面に展開
高橋:オン対戦のタイトルはイカやARMSなど多数展開、オフとの両立を考える
Q7:開発体制の現状と今後を知りたい スマホ向けの人材育成は?
君島:開発人員は今期も増員、即戦力の中途採用も行っている
社内に限らず外部人員を活用し開発
宮本:急激な増員は教育が追いつかず社外に頼らざるを得ない
人材育成については高橋と思考中
竹田:教育を重視しつつ大学や他社への外部委託も重要。人員は増やせばいいというものでもない
Q8:後継問題について 君島氏の目指す経営者の理想は
君島:面白い製品の継続した提供ができる社内体制つくりが私の役目
ハードソフト一体型のビジネスを継続でき、新たなエンタメの芽を育てる体制が私の任務。
その中から運営できる人員を見つけたい
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2017/170203.pdf
携帯機の存続についてはスイッチの販売動向次第で変化するDS発売時と同じようなパターンで、任天堂自身も決定していないのではないでしょうか。
また開発人員増強について宮本氏と竹田氏の意見対立が起こっているのも興味深い。
開発部門の統合とスマホ開発でソフト部門に人員不足が起こっているのかも。
さらにそれまで明確に質問に答えていた任天堂幹部がオンラインの質問になったとたん不明瞭な返答をしているのも味わい深い内容。
関連記事
任天堂 君島社長 「オンラインサービスは年2000~3000円」「スイッチはWiiになる可能性がある」
なぜ任天堂はオンラインサービスの拡充を急ぐのか? 決算から任天堂の状況をグラフ化
任天堂16年度Q3決算 減収減益、WiiU 19万台 / 3DSが374万台出荷、スマホ版「ぶつ森」は来期へ