「あさがお」より
新作が待たれる 黒田硫黄(くろだいおう)先生の「大王」レビュー。
マンガで何を紹介するといったらまず筆頭に上げたいのがこの作者。
優れた構図、メリハリのある台詞まわし、生き生きとした登場人物
読者がその場に居合わせているような錯覚を生む空気感がある。
独特で大胆なテンポで進行していく物語にただただ読者は飲み込まれる。
しかしやや独特すぎる部分もあり、読み始めた当初は「ん?わからん」という箇所もあった。
それも踏まえても私の少ない語彙では形容のしようが無い凄みのある作家だ。
発行日が1998年と10年以上前の作品だが今もたまに引っ張り出して読みたくなる作品。
収録作品
・西遊記を読む---西遊記を研究する、教授と学生の距離感を描く
「おっさんがムズムズするまんが」
・THE WORLD CUP 1962---戦後の少年少女を、ロボットアクションで描く
「おわり(人類も)」
・象夏---男に捨てられた女の元に1頭の象が訪れる
・蚊---蚊の恩返し
・熊---夏の陽炎の如く現れた熊
・南天---大戦中、日本軍に占領された街にすむ少女の物語
・象の散歩---象と暮らす青年の邂逅
・夜のガレージ---メカオタクと彼女の不確かな関係
・メトロポリス---手塚トリビュート作品。浪人生の大冒険
・あさがお---よしもとよしとも原作、少女時代の夏の記憶
・まるいもの---まるいものに侵食されていく世界
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読んでいない方はぜひ!