主張は今までどおり、ソフトは自社ハードのみで展開・コミットメント≠辞めるらしい
2013年10月31日(木) 第2四半期決算説明会 質疑応答ざっくりまとめ
原文:http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/131031qa/index.html
Q1.ソフトのデジタル販売について、パッケージを含めた全体のデフレを引き起こすのでは?
デジタル販売は配送・販売の中抜きが無いメリットと値下げのデメリットがある。
一方市場ではスマホタイトルが自由な価格設定で、パッケージソフトは顧客にとって割高にも見られ、大型タイトルは従来どおり売れるが中規模以下のものは売れなくなっている。
この小規模タイトルについては柔軟な値付けで開拓したい。
まずはダウンロード販売を体験してもらうことで未来のデジタルビジネス拡大につながる。
価格のリスクについては我々も議論したがDL販売を未来につなげることで価格の毀損にはならない。
Q2.スマートデバイスの普及でゲーム専用機は縮小しないのか? 2DSは迷走ではないか
ゲーム専用機縮小の論調は多くメディアで見るが、3DSは今年も550万台以上売る自信がある。
ただ、欧米ではまだ勢いに乗っていない。他社ハードの端境期でもあるので専用機が縮小とするとは考えていない。
一方で手軽なタイトルはスマートデバイスのほうが有利な面もあり、住み分けが進むだろう。
競合ではなくコミュニティとして利用するなど活用していく。
2DSは相当前(原文ママ)から開発していてポケモンユーザーにエントリーモデルとして用意した。
Q3.他社次世代発売があるが、WiiUのマーケティング方法と宣伝費の変動の説明を求める
任天堂の年末はファミリー向けで、他社はゲーム上級者にターゲットを絞っているので他社の動向は歓迎している。
逆に個性が際立って独自の価値が示せているのではないか。
広告費は円安で海外分の費用が大きくなったため。
Q4.新興市場の展開についてどう考えるか
任天堂のビジネスは日米欧+豪州がメイン。
新興市場は中期的には重要視するが先進国と同様の販売は難しいかもしれない。
第3四半期説明会で発表したい。
Q5.コミットメントについての考えと海外サードから省かれている状況に手立てはあるのか
コミットメントというのは「目標達成に向けて最善の努力をして必ず達成したいという意思をもっています」という意味で申し上げました。そのことが「辞める、辞めない」という報道になってしまった以上は、言葉の使い方として適切でなかったかもしれません。
サードへのアプローチは他社と同調しない。
協力関係を作っていく。
Q6.デジタル販売に対する展望と過去作の活用は?
デジタル専売タイトルやDLCが化けると思っているが具体的な数字はわからない。
過去作品については「ヴァーチャルコンソール」で販売しているが今後も充実させていく。
スマートデバイスで過去作を発売する予定は無い。
Q7.米任天堂が岩田社長の直轄になり気付いたことは?
デジタル化など環境の変わり目にあると思う。
各国で得た経験を別の地域に取り入れていく。
間接的にやり取りしてきた以上にスピードは上がった。その結果を年末には証明したい。
Q8.人員削減についは
開発・ローカライズ・海外販売の能力が必要、コストカットで即座に人員構成を再考することは無い。
Q9.山内前社長の保有株式の行く末は?
遺族に対して相続の協力はしたいと思っている。
会社として(買い上げは)可能な財務体質です。
法要が終わってからの話。
岩田社長の性格も考えると複雑な読みにくい質疑応答。
下方修正しないのも繁忙期の年末に変化する可能性があるからだそうです。
山内前社長の株式は会社で買い受けることも可能と伝えているので相続に関しては不安は無いでしょう。
DLCと明言は避けていますが「デジタル販売のパッケージではない方が化ける」と発言しており、任天堂もデジタル販売が活性化していくことが予想されます。
スマホや他社ハードへのソフト提供の話題はよく上がりますが、任天堂の社風やCSの歴史を考えると可能性は低そうです。