ソーシャルは直接理由ではない。厳しい業績に対する経済記者の分析
任天堂 営業赤字はユーザーが同社のゲームで満足しないため(中略)
なぜ任天堂は苦境に立たされているのか。よく指摘される理由が、若者を中心とする「コンソール離れ」だ。
ここ2~3年、スマートフォンやタブレットでのソーシャルゲーム市場が拡大。ユーザーの裾野は広がっているものの、逆に据え置き機(コンソール)へのニーズは低下したと言われている。
(中略)
しかし、
「ソーシャルゲームの普及で任天堂が苦境に陥ったというのは印象論に過ぎない。本質は別にある」と語るのはゲーム業界の調査・コンサルティングを行なうインターラクトの平林久和社長。
「大きなトレンドで見れば、家庭用ゲームソフトの国内市場は1997年がピークで、約5800億円。インターネットの登場もあって、そこから長い下落トレンドとなりました。
ソーシャルゲームが盛り上がってきたのは2009年ごろからですが、実はここにきてソフト市場は3000億円強で下げ止まっています。つまりソーシャル ゲームと家庭用ゲームは対立の構図にない。
確かにソーシャルゲームの勢いは強く、市場規模は4000億円以上になっていますが、これは?新市場?が生まれたと見るべきです」
だが現実に2期連続の営業赤字がある。厳しく言えば、ユーザーがスマホのゲームで満足しているというよりも、
「任天堂のゲームで満足しなくなった」と見るべきだろう。2万円以上のハードと5000円前後のソフトその支出に見合うだけの価値が提案できずにいるのである。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130717-00000014-pseven-bus_all
大きく失速する業績に手厳しい意見と、任天堂を原因とする分析。
確かに強烈な人気を誇るマリオ、ゼルダ、ポケモンとファーストタイトルを擁する任天堂ではありますが、近年では新規性の強いタイトルを打ち出せていない。
さらに個人的には、任天堂据置機の失速は明らかにWiiの余波が影響しているかと思われます。
Wiiコンの発想はライト層を揺り動かした素晴らしい入力方法だったけど、スポーツのラケットやバットと刀剣をひととおり振り終わった後に続くタイトルやアイディアが無かったと思っている。
太鼓の達人のバチが標準搭載されているような部分が強かったのかなと。
その上WiiUのタブレットコントローラーはWiiコンのような直感的な請求力が無かったのかもしれません。
永井隆
wikipedia永井隆(ながい たかし 1958年(昭和33年) - )はフリージャーナリスト。元東京タイムズ経済部記者。日本経済新聞社の刊行する雑誌などに多く執筆している。
平林久和
wikipedia平林 久和(ひらばやし ひさかず、1962年11月24日 - )は、株式会社インターラクト代表取締役社長。神奈川県出身。神奈川県立小田原高等学校卒、青山学院大学経済学部卒。1991年に独立・会社設立以降、ライター・ジャーナリストとして活動。業界随一のゲームアナリストと呼ばれている。
たしかに任天堂の業績推移ほどは失速していないゲーム市場の動向
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