ゲムスパがやけに真面目な内容 ※若干ネタバレありなので注意してください
.gamesparkがMGSV評価の変遷と原因についてコラム。
非常に腑に落ちた内容だったので引用したい。
以下概要
■ゲームの終わり方を考える
・発売直後の絶賛から一転、エンディング到達者が出始めてから逆風に
・アマゾンの星は減り、プレイしていない層まで巻き込んだ騒動に
・低評価の主要因は「エンディングが酷い」「未完成だ」というもの
1)裏切りの「エンディング」
・結末は叙述トリックやメタフィクションといった要素があった
・これは作り手と遊び手にメタルギ・アサーガへの期待に温度差があった
・スネークの存在が偉大になりすぎ、プレイヤーはスネークのバイクの向かう先が見たかったのが本音だろう
2)「キャッチコピー」との乖離
・コピーが「悪に堕ちる。復讐の為に。」だった為に悪堕ちの過程が期待されたが描かれなかった
3)「未完成」という噂
・解析でのデータの発見が結末に対する批評を後押しした
4)「シリーズ終了」という不安
・コナミ内紛から小島氏のMGSシリーズが終了する予感が未完を許さなかった
■ゲームはいつ、なにを評価されるべきか
1)ゲームは「いつ」評価されるべきか
・「メディアの高いレビューはクリアしていないから」と批判もあるが、結末がゲームの全てなのだろうか
『MGSV: TPP』の結末は、あえて最後のかご一杯の土を盛らないことで、“永遠の空白”を手に入れようとしたのではないか、つまり、完成させないことでメタルギア・サーガを“終わらせないための”終わらせ方を選択したのではないか?
2)ゲームは「なにを」評価されるべきか
・「キャッチコピー」「未完成」「シリーズ終了」はどれも外的な要因
・ゲーム単独として見ることが評価ではないか
個人的な結論としては「『MGSV: TPP』は、様々な外的要因によってメタルギア・サーガを全て引き受けることになってしまった。結果的にその重みに耐えられず、作品単体としての評価をも落としてしまった」「サーガを“終わらせないための”終わらせ方を選んだことで、作品単体としても未完成品という印象を強くしてしまった」のだと考えます。
http://www.gamespark.jp/article/2015/09/28/60524.html
長いメタルギア・サーガの終局を期待したファンには肩透かしだったのかもしれません。
「28年間の謎が明かされる」といったソニーのコピーも結果的に良くなかった事もあると思います。
TPPについて、ただ1つ言える事は私にとって既にプレイ時間が200時間を超えるほど遊んでいる「今年最高のゲーム」だった事です。「V」とクワイエットの話としては綺麗に描かれていますし。
膝下の段差を登れない足腰の弱いスネークや開発資料バグなどアクションとして不満が全く無いわけではありませんが、ステルスゲームが苦手でなければ今年遊ぶべきタイトルの筆頭なのは間違いない。
さわって楽しいリプレイ性の高い作品です。
メタルギアソリッドV ファントムペイン
コナミデジタルエンタテインメント
プラットフォーム: PlayStation 4
2015-09-02
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