PS4とXboxOneが激しい鍔迫り合いで幕を開けた次世代機競争、WiiUは
ソニーのPS4好調、任天堂の収益目標達成に暗雲も-年末商戦間近 12月3日(ブルームバーグ):ソニー と米マイクロソフト が発売した新型ゲーム機は、発売初日に販売台数100万台を突破した。ライバル機の好調のあおりで、任天堂 の今期の収益予想達成は、さらに困難になる可能性がある。
好調な滑り出しを見せた両社に対し、昨年11月に発売された
任天堂の「Wii(ウィー)U」は、4-9月の半年間で46万台にとどまった。今期のUの販売目標900万台達成には、下半期に上半期の20倍近くを売らなければならない計算だ。
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ウェドブッシュ証券のアナリスト、
マイケル・パクター氏(ロサンゼルス在勤)は、年末商戦向けに発売されるゲームソフトは、収益や販売数の目標達成には力不足とみる。ブルームバーグ・ニュースの取材に、
U関連ビジネスが黒字化するほど売り上げが増加するとは思えない、と電子メールで回答した。同氏の予想では
今期のUの販売台数は600万台にとどまる見通しだ。
ソフト不足 SMBC日興証券の前田栄二アナリストは「出足が重要だったのだが、勢いに乗せるためのソフトが出せなかった」とした上で、Uは前作のWiiとの差別化ができていない、と分析した。また「面白いものを作らないといけないと思うことと、作れるかどうかは別」とも述べた。同アナリストは
Uの今期の販売台数が650万台にとどまると予想している。
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東海東京調査センターの角田佑介アナリストは、Uがファミリー層をターゲットにしていることが、一定の売り上げの見込めるコアゲーマー向けのソフトに力を入れる外部のゲームメーカーからの供給が少ない一因になっている、とみる。Uと比較して高性能なPS4とXbox Oneには、ゲームでより多く遊ぶコアゲーマーが集中するため、「リスクを冒してU向けに作っても仕方がない」という。
年末商戦に期待 エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、任天堂の外部メーカーへの支援の状況によって、人気ゲームソフトの獲得に影響が出ている、と指摘する。
安田氏は今期のU販売台数を600万台とみている。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MX72366TTDTE01.html
現状、各氏の予想も年末に300万台売るようなペースでなければ達成は厳しい環境にあるのではないでしょうか。
営業利益の達成も,3DS初期の大幅値下げで携帯機の利幅が縮小していることも影響しそう。
では未達だった場合、課題は次なる一手に任天堂が何を選ぶのかでしょう。
現状のままWiiUを盛り上げていく方針を維持するのか、次世代機を含めたWiiU以外の利益を得る手に着手するのか、2013年初めのソフト開発部門の統合もこの辺りは関係しているでしょう。
他社のゲーム機が高機能家電/PCの色合いが強まる中で、玩具としての面も強い任天堂ハードは高価格ハードにはし難く、リモコンのアイディアで累計1億台のヒットをしたWii以外は、SFC以降2000~3000万台が累計販売になっています。
家庭用ゲーム機の開拓者である任天堂のブランドを守っていくためには何が必要なのか。
岩田社長の選択は任天堂にとって非常に重いものになるでしょう。
ハード撤退から勢いを失ったセガやNEC×ハドソンの歴史も記憶にあります。
安易にソフト開発に専念とも言えないところもありそう